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福祉起業についてあれこれ

私の名は川内崇浩、三期目の決算も無事に終わり、何だかんだで黒字経営を維持できている運のよい経営者だ。

障害福祉を起業するにあたって、私がやらかしたミスを踏まえて語っていければと思う。需要があるかどうかは不明であるが・・・・。

・ミスその1 資本金

まずは福祉事業をやるにあたって必要なのは法人格。今は1円でも会社を作れる時代である。私は何を血迷ったのか資本金1万で会社を作ってしまった。

ここで何が問題なのか、二つある。

・銀行口座の開設が難しい。

・融資が受けられない。

私は運よくネット銀行と信用金庫2口座開設できたが、絶対にお勧めはできない。口座開設段階でこの事実を知って口座開設できるまで生きた心地がしなかった。

融資に関してはもともと受けるつもりはなかったのであまり関係はなかったのだが、どうやら資本金×5倍が融資の相場となるようだ。

最低でも資本金は100万円らしい。

・ミスその2 役員報酬

よくわからず設定をしてしまった。もちろん、一期目は赤字だ。まともに報酬が出せるようになるには1年近くかかった。それまでの間は報酬を一切貰わず貯金を切り崩したりして生活をしていた。だがそこが大きな落とし穴であった。

社会保険は自己資金を注入して真面目にはらっていたのだが、一期目の決算期で税理士さんからそこを指摘される。報酬が出ていないのに社会保険を払っていたからだ。すべてが払い戻しになり改めて国民年金の支払いやら国民健康保険の支払いやらでかなり大変な目にあった。税理士さんにも社労士さんにも多大な迷惑をかけてしまった。大人しく自己資金を大量に注入して役員報酬を払い会社の借金として計上して後々返していけばよかったのであるが、それをしなかったばかりに、大損をした。損失額は・・・数百万単位。

・ミスその3 定款

これもやらかした。定款に業務目的をいれるだが、正確に明記する必要性があり申請時に役所から文言が違うと指摘があった。これはきちんと法務局にいって訂正する必要があり、代行にすると10万単位でお金が飛ぶので自分でやりにいった。それでも3万円飛んだ・・・。また損失が増える。手続き自体はそう難しいものではないのでこれも悔やまれる。

・ミスその4 請求

これもかなりやらかした。請求事務は以前の会社でやっていたのでわかってはいたが、やらかした。結構取りこぼしがあると思う。計画相談の請求は若干特殊であった。請求も可能だろうが、あまりわからない時にやっていた時代の取りこぼしが多く解読に時間がかかりそうなので、授業料だと思って諦めている。いくら損したのかはわからないが、十万単位は行っていると思われる。

・幸運 その1 環境

なんにしても周りに恵まれた。それに尽きる所がある。今でも思い出したくない開業当初しばらく続いた鳴らない電話、閑古鳥の日々・・・。しかも未経験の職種、素地があったと言えども思えば思うほど無謀だ。初めに頂いた一つのご縁から広がっていき、今では神奈川ならず東京でも仕事を頂けるようになったのだが、本当に今でも巡り合ったすべての縁に感謝している。初めて振り込まれた報酬は約1万2千円だったが、それがとても嬉しかった。

・幸運 その2 施策

川崎市が神。開業したのが川崎市でなければ廃業していた可能性も大いにある。手厚い施策と親切な役所の方々。開業する前は十分な下調べが重要だ。手厚い施策に庇護されて、赤字時代を乗り切り何とか自立する事が出来た。

・幸運 その3 社長

前に働いてた会社の社長の存在。金銭的にかなり助けられた。これもなければ生活が維持できず廃業していただろう。その他にもグループホームの立ち上げを主に色々な経験をさせて頂いた。株式で働いて得られた様々な知見、交流もある。社会福祉法人では味わえないとても刺激的で有意義な日々であった。いつか恩返しをしたいと思っている。

・幸運 その4 事務員さん

その前に働いていた社会福祉法人の時の事務員さんの存在。請求の事やそれに付随する加算の事を沢山教えてくれた。当時事業所単独では一番の売り上げをあげていたと思う。色々な加算や業態の収入構造に興味を持って色々と調べて学習する事が出来た。会社が大きくなったらまた一緒に働きたいなと思う。

・結論

色々な方に助けられて、どうにかやっていけている。縁は大事だとつくづく実感する。また機会があったら今度は実際のお金の流れについて触れていきたいと思う。

では今日はこの辺で・・・