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あるあるな事

私の名前は川内崇浩。

なぜか更新を続ける中年経営者だ。

ここ3回くらい、色々と真面目に語ってしまった。

相談支援専門員のこと。

経営のこと。

これからやってみたいこと。

たまには、どうでもいいことを書きたい。

ということで今回は、

長年福祉業界にいると、なぜか一度は聞いたことがある。

そんな「福祉用語辞典には載っていない福祉用語」を、私の独断と偏見で紹介していこうと思う。

需要は……。

多分ない。

「これだから株式さんは……」

主に社会福祉法人などで長く働いている職員から、時々発せられる言葉である。

福祉業界には社会福祉法人、NPO法人、株式会社、合同会社など、色々な法人が存在する。

その中でも株式会社をはじめとした営利法人に対して、

「これだから株式さんは……」

という言葉が発せられることがある。

気持ちは分からなくもない。

長年福祉事業を運営してきた法人と、新しく福祉業界へ参入してきた法人では、支援に関するノウハウの蓄積が違うこともある。

また、

「利益をどう考えるのか」

という部分についても、営利法人と非営利法人では経営上の考え方に違いが出ることもあるだろう。

そのため、

「これだから株式さんは……」

という言葉が生まれる背景も、全く理解できないわけではない。

ちなみに私の会社は合同会社である。

立派な営利法人である。

そのため目の前で、

「これだから株式さんは……」

と言われると、

「…………。」

となる。

一応、私もそちら側の人間だ。

「トイレ行った?」

主に施設系の福祉事業所において、外出前などに先輩職員から後輩職員へ発せられる言葉である。

意味としては、

「担当している利用者さんのトイレ誘導は済んでいるのか?」

である。

福祉施設における外出。

それはトイレとの戦いでもある。

出発直前。

「〇〇さん、トイレ行った?」

「本人、大丈夫って言っています」

「いいから、とりあえず行ってもらって!」

このやり取り。

施設系で働いた経験のある人なら、一度くらい見たことがあるのではないだろうか。

本人が、

「大丈夫」

と言っていても、とりあえずトイレに行く。

なぜなら、このあと車に乗るからである。

そして外出先でもトイレを発見すると、

「〇〇さん、トイレ大丈夫?」

となる。

本人は、

「大丈夫」

と言う。

しかし職員は、

「次いつトイレあるか分からないから、行っておこう!」

となる。

こうして利用者さんは、

外出前にトイレへ行き、

外出先でもトイレを見つけるたびに、

「トイレ大丈夫?」

と聞かれることになる。

もちろん理由は分かる。

移動中に、

「トイレ行きたい」

となったら大変だからである。

高速道路なら、なおさらである。

私も現場職員だった頃、何度この言葉を聞いたか分からない。

そして、

何度言ったかも分からない。

「トイレ行った?」

おそらく施設の外出において、

「忘れ物ない?」

と双璧をなす重要ワードである。

「ガスト・バーミヤン・サイゼリヤ」

レクリエーションやヘルパーとの外出時、

「お昼、何食べたい?」

「どこに行きたい?」

と利用者さんへ尋ねた時、高確率で返ってくるワードである。

ガスト。

バーミヤン。

サイゼリヤ。

強い。

職員としては、

「せっかく外出するんだから、普段行かないお店もいいんじゃない?」

と思うこともある。

色々なお店へ行く。

色々な料理を食べる。

新しい経験をする。

それも大切なことだと思う。

ただ、

「いつもガストだから、たまには違うところへ」

と単純に考えてしまうのも、少し違うような気がする。

なぜなら、

ガストはどこへ行ってもガストだからである。

バーミヤンはどこへ行ってもバーミヤンである。

サイゼリヤも、大体サイゼリヤである。

店が変わってもメニューは大きく変わらない。

料理の味も大きく変わらない。

値段も大体分かる。

写真を見れば、どんな料理が出てくるのかも想像できる。

以前食べたものを、また注文することもできる。

これは利用する側から考えると、

ものすごく安心できることなのではないかと思う。

知らない土地へ行っても、

あの看板を見つければ、

「あそこなら知っている」

となる。

これって地味にすごいことだと思う。

もちろん、

「新しいお店に行ってみたい」

という人なら、どんどん行けばいい。

でも、

「ガストがいい」

と言っている人に、

「せっかくだから違う店にしようよ」

と支援者が経験を提供しすぎる必要もない。

本人がガストを選んだのであれば、

ガストでいいのである。

全国どこへ行っても、ほぼ同じものを、ほぼ同じ品質で食べられる。

考えてみれば、とんでもない企業努力である。

福祉職員は、

「またガストか」

と思うかもしれない。

しかし利用者さんからすれば、

「今日もガストだから安心」

なのかもしれない。

以上。

福祉用語辞典には、おそらく一生掲載されない福祉用語を3つ紹介した。

何の役に立つのかと聞かれると、

特に役には立たない。

最初に言った通りである。

需要は……。

多分ない。

でも、たまにはこんな記事があってもいいだろう。

また何か思い出したら書いてみたい。

では今夜はこの辺で……。

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ちむ構想

私の名前は川内崇浩。

最近どうした?と思うくらい毎週頑張って投稿している中年経営者だ。

前回、相談支援専門員がなぜ増えないのかという記事を書いた。

そして私なりに、

「では、新しい相談支援専門員を増やすためにはどうすればいいのだろう」

と、現在思案中である。

そんな中、一つ温めている構想がある。

その名も、

ちむ構想。

名前は大層だが、中身は非常に単純である。

前述の記事にも書いた通り、私は会社を大きくする気はない。

むしろ自分の性格上、大人数を統率したり、大きな組織を作ったりすることには、あまり興味が湧かない。

そして、おそらく能力もあまりない。

自分の小さな縄張りで狩りをする、小型の肉食獣みたいなものであろうか。

ライオンにはなれないと思っている。

というか、別にライオンになりたいとも思っていない。

では、そんな私なりにどうやって新しい相談支援専門員を輩出するのか。

そこで考えたのが、

独立を前提として人を育てる。

これが、ちむ構想である。

相談支援専門員を雇用していて、一番怖いものは何か。

私は、

退職リスク

だと思っている。

例えば、一人の相談支援専門員が100件近い利用者さんを担当していたとする。

その職員が、

「来月で退職します」

となったらどうなるか。

もう大惨事である。

100件近いケースが一気に宙に浮く。

他の職員で吸収しようにも限界がある。

少なくとも私の会社では絶対に無理である。

実際、職員の退職などをきっかけに、事業の継続が難しくなってしまったという話も耳にする。

だったら逆に、

最初から独立を前提として雇えばいいのではないか。

というところに行き着いた。

そして、その職員が担当してきた利用者さんについては、ご本人の希望を大前提とした上で、独立後もその職員に継続して相談したいということであれば、そのまま独立先につながってもらう。

許可する。

……というより、

お願いします。連れていってください。

こちらとしても助かる。

これには色々なメリットがあると思っている。

まず、会社側。

職員が独立した瞬間に、大量の利用者さんが宙ぶらりんになるリスクを減らすことができる。

次に、独立する職員。

ゼロから開業して、

「さて、利用者さんを探そう」

ではない。

すでに自分を知っている利用者さんがいて、本人から継続を希望してもらえれば、一定の担当件数を持った状態からスタートできる。

これは独立する人にとって、相当大きい。

そして利用者さん。

相談支援事業所の名前は変わっても、

相談支援専門員は変わらない。

これは一つのメリットになると思う。

もちろん、誰についていくのか、どの相談支援事業所を選ぶのか。

最後に決めるのは利用者さんである。

そして、独立を前提とするなら、私が教えられるのは相談支援の仕事だけではない。

請求。

加算。

人件費。

社会保険料。

事務所にかかる費用。

福祉ソフト。

指定申請。

日々の運営。

こういった、

相談支援専門員になるための勉強では、なかなか教えてくれない部分

も一緒に覚えてもらう。

必要なら社労士さんや税理士さんにもつなぐことができる。

相談支援専門員として育てるというより、

小さな相談支援事業所の社長になるところまで育てる。

そんなイメージである。

毎月コンスタントに30件以上の担当利用者さんがいて、きちんと運営できる力が身についていれば、独立へのハードルはかなり下がると思う。

もちろん開業資金も必要である。

私は一つの目安として、

100万円くらいは自分で用意してほしい

と思っている。

法人設立、事務所、備品、ソフト、当面の運転資金。

そして法人口座の開設などを考えても、ある程度の自己資金があるに越したことはない。

何より、

100万円を自分で貯められるかどうか。

これは経営者になるための一つの練習になると思っている。

例えば3年後の独立を目指すなら、

月3万円ずつ貯めれば、

3万円×36か月=108万円。

不可能な数字ではない。

なんなら副業をしてもいい。

私は副業禁止にするつもりもない。

自分で稼いで、自分で貯める。

これもまた、独立の練習だと思う。

私としては、

「独立したい。でもお金がない」

「独立したい。でもノウハウがない」

「そもそも何から始めたらいいのか分からない」

そんな人を応援できればと思っている。

もちろん、私にも覚悟は必要である。

前の記事にも書いた通り、未経験者を一人育てるということは、小さな会社にとって100万円近い先行投資になり得る。

そして3か月で、

「やっぱり無理でした。辞めます」

となったら、

私は多分泣く。

前回の記事に続いて、また泣く。

だから一度に何人も育てるつもりはない。

一人ずつでいい。

そして、本当に覚悟のある人なら大歓迎である。

ただし。

一つだけ条件がある。

独立したら、

屋号に必ず「ちむ」を入れてもらう。

ここは譲らない。

例えば、

「ちむウイング」

「ちむルミナス」

「ちむ〇〇」

何でもいい。

なぜそんな条件を付けるのか。

ロイヤリティが欲しいからではない。

フランチャイズ展開したいわけでもない。

本部を作って、

「売上の何%を納めなさい」

なんてことをするつもりもない。

ただ、面白そうだからである。

地域に少しずつ、

「ちむ〇〇」

という相談支援事業所が増えていく。

そのうち、

ちむウイングが誰かを育てる。

その人が独立して、

また別のちむが生まれる。

気がついたら、

ちむ一族がはびこっている。

素晴らしい。

私の会社そのものは、ずっと小さいままでいい。

合同会社ちむの職員が50人になる必要はない。

私自身、大きな会社を率いるつもりもない。

でも、

ちむから一人独立する。

その人がまた誰かを育てる。

そして、その人も独立する。

会社を巨大にするのではなく、

小さな会社が増えていく。

そんな形があってもいいのではないかと思っている。

私は社員を増やしたいのではない。

社長を増やしたいのである。

もちろん独立は簡単ではない。

「自由そうだから」

だけでは、おそらく続かない。

前の記事でも書いたが、

自由と責任はセット販売である。

相談支援の知識は教えられる。

制度も教えられる。

請求も教えられる。

経営についても、私が知っている範囲なら教えられる。

でも、

最後に社長になる覚悟だけは教えられない。

そこだけは自分で持ってきてもらうしかない。

ロイヤリティはいらない。

フランチャイズにもしない。

独立した後は、それぞれが自分で考えて、自分の会社を経営すればいい。

たまに集まって、

「最近どう?」

くらい話せれば、それで十分である。

会社を大きくすることだけが、会社の成長ではない。

自分の会社は小さいまま。

でも、そこから新しい相談支援専門員が育ち、新しい会社が生まれていく。

そんな形も面白いと思う。

それが、

ちむ構想である。

もし本当に興味がある方がいたら、

soudan-chimu@syogai-dokugaku.com

まで。

ただし、

社長という肩書は、思っているより結構重たい。

それでもやってみたいという奇特な方。

お待ちしております。

では今夜はこの辺で……。

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社長業ってどうなの?

私の名前は川内崇浩。

なんだか今週もブログを更新できた。

確変中の中年経営者だ。

さて、

「経営者」

と言われると、どんなイメージがあるだろうか。

時間に余裕がある。

会社には重要な会議や決裁の時だけ顔を出す。

夜はいい店で飲み歩く。

社長室の大きな椅子に座り、タバコをくゆらせながら、

「例の件、進めておいてくれ」

とか言っている。

そんなイメージを持つ人もいるかもしれない。

多分それは、

社長というよりオーナーに近い。

しかも、会社が自分抜きでも回るところまで育てた、かなり上位クラスのオーナーである。

もちろん、世の中にはそんな社長もいるのだろう。

残念ながら私はまだ、その職業には転職できていない。

私も、

「会社を経営しています」

と言うと、

「じゃあ時間に融通が利きますよね?」

と言われることがある。

以前には、

「経営者なら時間に融通が利くでしょう」

ということで、マンションの理事会の理事長をお願いされたこともある。

勘弁してください。

実際のところはどうなのか。

半分正解で、半分間違っている。

確かに時間の融通は利く。

平日の昼間に予定を入れることもできる。

少し遅く仕事を始めることもできる。

用事があれば、その時間だけ空けることもできる。

ただし。

仕事は一切減らない。

ここが重要である。

午前中を空けたら、午後か夜にその仕事をする。

一日休んだら、別の日にその仕事が待っている。

つまり、

仕事をしなくていい自由ではない。

仕事をする時間を移動できる自由である。

しかも社長業は、基本的に誰も代わってくれない。

職員であれば、有給休暇を取れば他の職員がカバーしてくれることもある。

しかし社長が休んだからといって、

「今日は代わりに社長やっておきますね!」

という人は現れない。

残念である。

給料についても同じである。

多くの経営者は、会社から役員報酬という形で報酬を受け取っていると思う。

少なくとも私もそうである。

これがまた、考えものである。

極端な話、

今日はほとんど仕事をしなかった。

それでも役員報酬は同じ。

逆に、

朝から晩まで働いた。

夜中まで仕事をした。

一か月休まず働いた。

それでも役員報酬は同じ。

残業代という概念はない。

たくさん働けばどうなるのか。

ただ疲れるだけである。

しかも、

「最近、社長が無茶な働かせ方をしてくるんですよ」

と愚痴を言おうにも、

その社長、私である。

どうにもならない。

すべては自己責任である。

そして経営者になってから、かなり数字で物事を見るようになった。

もちろん、世の中には余裕のある経営者もいる。

会社が安定して、経営にも十分な余白ができれば、

「地域のために何かしたい」

「社会貢献をしたい」

と考える人もいるだろう。

とても素晴らしいことだと思う。

ただ、私のような地べたを這いずり回っている小規模事業者には、そんな余裕がない時も多い。

何か新しい話を聞いた時も、

「素晴らしいですね!」

の前に、

「それ、いくらかかるんだろう」

と考える。

人を一人雇う。

月いくら。

事務所を借りる。

月いくら。

新しいサービスを始める。

初期費用いくら。

何でも数字に換算される。

夢がない。

しかし会社が潰れたら、もっと夢がない。

これでも私は、かなり恵まれている方だと思う。

会社はこれまで黒字を続けることができているし、借入金もない。

世の中には、融資を受けて事業を始め、その返済をしながら会社を回している経営者もたくさんいる。

売上を作る。

給料を払う。

社会保険料を払う。

税金を払う。

家賃を払う。

借入金があれば返済する。

そして残ったお金で、また次の月を迎える。

会社の資金というのは、ゲームで言えばHPみたいなものである。

増えている時は安心する。

減り始めると不安になる。

ものすごい勢いで減ると、

「ちょっと待って。回復薬どこ?」

となる。

残念ながら現実世界にはポーションは売っていない。

だから経営者は数字を見る。

ケチだからではない。

いや、ケチな人もいるかもしれない。

私は割とケチである。

ただ、会社を続けるためには必要なことでもある。

もちろん、社長になって良かったこともある。

あまり詳しくは書けないが、

社長ならではの、ちょっとした楽しみもある。

何度も言う。

あまり詳しくは書けない。

察してほしい。

そして何より、

自分で生きている実感がある。

これは大きい。

何をするのか。

何をしないのか。

誰と仕事をするのか。

どこまで会社を大きくするのか。

逆に、大きくしないのか。

全部、自分で決めることができる。

失敗したら自分の責任。

成功しても自分の責任。

誰かのせいにはできない。

でも、自分で決めることができる。

私は、この感覚が結構好きなのだと思う。

社長は自由である。

これは間違っていない。

ただし、

自由と責任はセット販売である。

自由だけください。

責任はいりません。

残念ながら、その商品は売っていない。

大きな会社を作りたいとは、今のところ思っていない。

たくさんの職員を抱えて、毎日人材管理をして、巨大な組織を率いる。

多分、私は向いていない。

小さな会社で、自分の目が届く範囲で仕事をする。

自分で考えて、自分で決める。

今くらいが、私にはちょうどいい。

社長という仕事が楽かと聞かれれば、

決してそんなことはない。

時間が余っているわけでもない。

お金の心配もする。

人の心配もする。

最終的な責任も自分に来る。

それでも。

もし来世というものがあるのなら。

たぶん私は、また社長をやっていると思う。

では今夜はこの辺で……。

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相談支援専門員は何故足りないか

私の名前は川内崇浩。

最近ブログを更新しようと頑張っている中年経営者だ。

よく巷では、

「相談支援専門員が足りない」

という声を聞く。

では、なぜ足りていないのか。

今回は私なりに書いていきたいと思う。

まず第一に、

そんなに不足しているなら、雇えばいいのではないか。

そう考える人もいるだろう。

だが、雇用する側から考えると、そう簡単な問題ではない。

例えば月給25万円で職員を一人雇ったとする。

当然、会社が負担するのは25万円だけではない。

社会保険料、交通費、賞与への備え、その他諸々。

色々考えていくと、私の感覚では最低でも月35万円程度の維持コストは見ておく必要がある。

そして、全くの初心者が入職したとして、翌月からバリバリ一人でケースを担当できるか。

もちろん無理である。

同行して、制度を覚えて、地域のことを覚えて、計画を作って、モニタリングを覚えて、会議に出て、役所とのやり取りを覚えて……。

独り立ちまで、最低でも3か月くらいは見ておく必要がある。

月35万円。

3か月で約100万円。

この時点で会社は100万円近い先行投資をすることになる。

しかも計画相談は、そこまで単価の高い仕事ではない。

私の感覚では、月20件程度モニタリングしてようやくトントン。

というか、まだちょい赤字。

25件くらい担当して、ようやく採算ラインが見えてくる。

つまり、

雇う。

育てる。

ケースを持ってもらう。

採算ラインまで育てる。

ここまで会社が耐えなければならない。

そして、もし3か月で、

「やっぱり辞めます」

となったらどうなるか。

純粋に100万円近い赤字。

悲しくて泣けてくる。

私のような小規模事業所にとって、100万円という金額は決して小さくない。

下手をすれば致命傷になりかねない。

そうなると当然、

「未経験者を一から育てるより、経験者を採用したい」

となる。

経営者としては極めて合理的な判断だと思う。

ただし。

みんながそれをやったらどうなるのだろう。

経験者だけが渡り鳥のように事業所から事業所へぐるぐる回る。

相談支援専門員の総数は増えない。

その経験者、誰が育てるんだよ。

という話になる。

では、行政が悪いのか。

私は決してそのようには思っていない。

そもそも私は、現在の計画相談の報酬がそこまで不当に低いとも思っていない。

実際、利用者さんの日々の生活を支えているのは、毎日現場で業務に邁進している各事業所並びに職員の方々である。

計画相談が毎日利用者さんの横にいるわけではない。

安定して生活されている方なら、

「特に変わりありません」

「このまま継続したいです」

「では、このままいきましょう」

で終わることだってある。

そう考えると、

「計画相談の基本報酬をもっともっと上げてくれ!」

と声高に叫ぶのも、私は少し違うように感じている。

今年度から処遇改善加算が付いただけでも、相当ありがたい。

ただし。

調整がめちゃくちゃ多いケースだけは報酬倍ください。

これは言いたい。

電話して、会議して、家族と話して、事業所と話して、役所と話して、医療とも話して……。

同じ「1件」でも工数が全然違う。

ここだけは、こっそり倍にしてほしい。

後は、

「グループホームを変えたい」

「今の就労Bから別の就労Bへ行きたい」

といった、同じサービス種別の中で事業所を変更する場合だ。

これも結構大変である。

事業所を探す。

連絡する。

見学の日程を決める。

体験利用を調整する。

体験する。

振り返る。

関係機関と情報共有する。

必要なら、また次を探す。

結構な工数である。

ところが、この調整そのものには基本的に大きな報酬はない。

厳密に言えば多少評価される部分もあるのだが、本当に雀の涙程度である。

正直、

普通にモニタリング1件行った方が工数は少ない。

事業所を探して、見学して、体験して、振り返って……。

これがほぼボランティア。

悲しくて泣けてくる。

では、

「事業所変更調整加算!」

みたいなものを作ればいいのではないか。

……とも思うのだが、これも良くないのは分かっている。

事業所を変更すれば相談支援事業所に報酬が入る。

そんな仕組みにしたら、たちまち不正の温床になりかねない。

本来必要のない変更まで、

「こちらの事業所はいかがでしょう?」

なんて話になったら本末転倒である。

では、行政は何もしてくれないのか。

もちろん、そんなことはない。

市区町村によって制度の違いはあるが、新規に相談支援専門員を雇用し、一定の要件を満たすことで、人材育成にかかった100万円程度をペイできるような補助制度もある。

これは本当にありがたい。

ただし。

一番お金が欲しい時には、まだ入ってこない。

雇った瞬間から給与は発生する。

社会保険料も発生する。

育成コストも発生する。

でも補助金は、一定期間きちんと雇用して、要件を満たした後に入ってくる。

「じゃあ最初に100万円ください」

と言いたくもなる。

しかし、これも分かっている。

前金で100万円を渡す制度にしたら、間違いなく不正の温床になる。

採用しました。

100万円もらいました。

すぐ辞めました。

そんな制度では公費として成立しない。

だから私は、

「行政が悪い」

とは全く思っていない。

むしろ色々と考えて制度を作り、補助もしてくれていると感じている。

行政には行政の事情がある。

事業者には事業者の事情がある。

制度を緩くすれば不正の余地が生まれる。

厳しくすれば、今度は事業者の負担が増える。

報酬を上げれば財源が必要になる。

加算を作れば、その加算を目的とした行動が生まれる可能性もある。

考えれば考えるほど、

簡単な答えがない。

だから今日も考える。

相談支援専門員をどうすれば増やせるのだろう。

小さな事業所でも、安心して新人を育てられる仕組みは作れないものだろうか。

何か良い手立てはないものか……。

そんなことを考える日々である。

では今夜はこの辺で……。

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職員図鑑 Vol.3

私の名前は川内崇浩 最近ブラックコーヒーを買うようになりやっと大人の仲間入りができた感じているしがない経営者だ

職員図鑑も、とうとうVol.3まで来てしまった。

最初は軽い気持ちで始めたはずなのだが、気がつけば10種類目である。

福祉の森は広い。

そして、妙な職員が多い。

今回はいよいよ最終回。

……たぶん。

No.8 聖騎士

福祉の森には、時々ものすごく真面目な職員がいる。

利用者さんのためなら休憩時間を削る。

勤務時間が終わっても仕事が残っていれば帰らない。

休日でも何かあれば連絡を確認する。

そして言う。

「利用者さんのためですから!」

まぶしい。

あまりにもまぶしい。

おそらく聖属性である。

こういう職員を、私は勝手に聖騎士と呼んでいる。

聖騎士は強い。

困っている利用者さんがいれば動く。

職員が困っていれば助ける。

急な欠勤が出れば、

「私、出ますよ!」

と言う。

管理者からすると非常にありがたい存在である。

ただし。

聖騎士が増えすぎると、職場全体が聖域になる。

「〇〇さんは休憩取らずにやってるよ」

「昨日も残ってくれたよ」

「みんな利用者さんのために頑張ってるんだから」

いつの間にか、

聖騎士であることが標準装備になる。

これは危ない。

本来、聖騎士はレア職なのである。

全員に聖剣を持たせてはいけない。

休憩は取る。

休みの日は休む。

勤務時間が終わったら帰る。

それでも回る仕組みを作るのが組織の仕事である。

さもないと、ある日突然、別の騎士団がやってくる。

労働基準監督署である。

こちらの騎士団は強い。

しかも聖属性が通用しない。

「利用者さんのために……」

と言っても、

「そうですか。ところで勤怠記録を見せてください」

で終わる。

福祉に熱意は必要だと思う。

でも、熱意だけで職場を回してはいけない。

長く働けること。

ちゃんと休めること。

明日も普通に出勤できること。

それもまた、利用者さんのためなのである。

聖騎士よ。

今日はもう帰ろう。

魔王は明日でも倒せる。

No.9 デジタルデビルサマナー

福祉の森にも、デジタル化の波が押し寄せている。

そんな中、たまに現れる。

パソコンに妙に詳しい職員。

Excelが得意。

Wordも得意。

プリンターがおかしくなれば直す。

Wi-Fiが切れれば、とりあえずルーターを見る。

業務を見ながら、

「これ、毎回手入力してるんですか?」

などと言い出す。

そして翌週。

謎のExcelファイルが完成している。

ボタンを押す。

一瞬で終わる。

職員一同、

「おお……!」

魔法である。

本人にとっては大したことではない。

「関数入れただけですよ」

と言う。

だが福祉の森では、その関数が古代魔法だったりする。

POPも作れる。

チラシも作れる。

ちょっとした画像加工までできる。

非常に便利である。

ただし、一度その能力が発覚すると終わる。

「〇〇さん、パソコンちょっと見てもらえます?」

「〇〇さん、プリンターが……」

「〇〇さん、この表なんだけど……」

「〇〇さん、Wi-Fiが……」

気がつけば、

法人内ヘルプデスクになっている。

本人は支援員として入職したはずである。

しかし今日もプリンターと戦っている。

ちなみに戦闘能力はあまり高くないことが多い。

力で押すより、相手の話を聞き、距離を取り、刺激を減らす。

物理攻撃より状態異常解除を好む。

デジタルデビルサマナーは、今日も静かに福祉の森を自動化している。

ただし、お願いがある。

「パソコン詳しいんだね!」

と気軽に言ってはいけない。

そこから彼の長い戦いが始まる。

No.10 琉球の風

夏が近づくと、突然そわそわし始める職員がいる。

「今年、沖縄いつ行こうかな」

また行くのか。

去年も行っていた。

その前も行っていた。

もはや旅行ではない。

帰省に近い。

こういう職員を、私は琉球の風と呼んでいる。

琉球の風にとって、夏季休暇は沖縄へ行くために存在する。

他の職員が、

「今年の夏休みどうしようかな」

と考えている頃には、すでに飛行機を取っている。

強い。

そして休み明け。

職場に大量のちんすこうが置かれる。

時々サーターアンダギーもある。

本人は少し日焼けしている。

そして、なぜか海人Tシャツを着ている。

沖縄の知識も豊富である。

「沖縄行くなら〇〇がいいですよ」

聞いていない。

「そこ観光客多いから、こっちの方がいいです」

まだ行くとも言っていない。

「レンタカーなら――」

だからまだ行くとは言っていない。

ちなみに琉球の風と、以前紹介した倭人は相性がいい。

倭人が和柄について語り、

琉球の風が沖縄について語る。

休憩室で突然、文化交流が始まる。

誰も止められない。

ただ、琉球の風が休暇から戻ってくると、職場が少し明るくなる。

お土産を配りながら楽しそうに旅行の話をしている姿を見ると、

まあ、いい休みだったなら何よりである。

職員がちゃんと休んで、好きなところへ行って、元気になって戻ってくる。

聖騎士にも見習ってほしい。

おわりに

これで職員図鑑もNo.10となった。

異世界転生職員。

俺TUEEEEE職員。

ガーディアン。

劉備玄徳。

妖精さん。

森の魔女。

倭人。

聖騎士。

デジタルデビルサマナー。

そして琉球の風。

福祉の森には、本当に色々な職員がいる。

強い人もいる。

不器用な人もいる。

妙なこだわりを持つ人もいる。

やたら沖縄に行く人もいる。

でも、それぞれ違うから職場は面白い。

全員が聖騎士である必要もない。

全員がデジタルデビルサマナーでも困る。

色々な人がいて、それぞれ得意なことを持ち寄って、なんとなく一つの職場ができている。

それくらいでいいのだと思う。

というわけで、

福祉の森で見かける職員図鑑、これにて完結。

長らくお付き合いいただき、ありがとうございました。

また妙な職員を発見したら帰ってくるかもしれない。

……たぶん。

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ご無沙汰しておりまする・・・・

私の名前は川内崇浩。

以前、このブログで「職員図鑑」という、何の役に立つのかよく分からない記事を書いた。

そして最後には、

「次回予告:職員図鑑 Vol.2 妖精さん・森の魔女・請求の魔導士 編(近日公開予定)」

とまで書いてある。

……そして月日は流れた。

近日とは何だったのだろうか。

ということで、誰も待っていなかったであろう「職員図鑑 Vol.2」。

今さらながら開幕である。

ちなみに予告に登場した「森の魔女」と「請求の魔導士」。

よく考えたら同じ人だった。

そのため今回は、新たに「倭人」を加えてお送りしたい。


🧚 No.5 妖精さん

どこの職場にも時々現れる、可愛い系担当の女性職員。

明るく、優しく、愛嬌がある。

その魅力は利用者さんだけにとどまらず、男性職員まで魅了する。

妖精さんが出勤すると、なぜか職場の空気が少し明るくなる。

普段は無口な男性利用者さんがよく喋る。

普段は腰の重い男性職員が、なぜか率先して動く。

「俺、送迎行きますよ」

……さっきまで嫌がってませんでした?

恐るべし、妖精さんのバフ効果。

しかし、妖精さんにも成長ルートが存在する。

数々の修羅場を経験し、支援力と判断力、そして時には厳しさまで身につけると――

「ハイエルフ」へと進化する。

優しさと厳しさを兼ね備え、利用者さんからも職員からも信頼されるパーフェクト超人。

管理者としては、ぜひともハイエルフまで育ってほしい。

……のだが。

大体その前に寿退社する。

そして管理者は静かにつぶやく。

「……ハイエルフまで育てたかったなぁ」

妖精さんの育成難易度は、意外と高い。


🧙‍♀️ No.6 森の魔女

福祉の森の奥深くに生息する、請求担当の女性事務員。

眼鏡とカーディガンが正装。

普段は静かに森の奥で暮らしているが、その正体は事業所の命運を握る強大な魔女である。

国保連請求はもちろん、各種加算にも精通。

現場職員には到底理解できない古代魔法、

「常勤換算」
「算定要件」
「返戻」

などを自在に操る。

知を求める者が森を訪れると、時として貴重な加算の知識を授けてくれる。

「あの……この加算って取れますか?」

機嫌が良ければ、

「それなら〇〇を整えれば取れるよ」

と、ありがたい神託を授けてくれる。

しかし、機嫌が悪い日に訪れてはいけない。

特に――

月末に魔女へ話しかけることは、死を意味する。

何も知らない若者が森へ入り、

「すみませーん。この前の領収書なんですけどー」

などと話しかけようものなら、

魔女はゆっくりと眼鏡の奥からこちらを見る。

その瞬間、すべてを悟る。

……今日は帰ろう。

熟練した職員になると、遠くからでも魔女の機嫌を察知できるようになる。

カーディガンを羽織り、無言でパソコンを叩いている。

机の上には大量の書類。

――森に入ってはいけない日である。

福祉事業所が今日も無事に運営できているのは、我々の知らないところで魔女が魔法を使っているからなのかもしれない。

決して怒らせてはいけない。

特に月末は。


🌸 No.7 倭人

福祉の現場に時折現れる、異様に「和」を愛する職員。

小物に和柄。

財布も和柄。

携帯の待ち受けも、桜、富士山、月夜、竹林――。

なんだかよく分からないが、とにかく和っぽい。

そして、その情熱は仕事にも容赦なく持ち込まれる。

自主製品にまで和の要素を取り入れ始める。

「これ、和柄にしたら良くないですか?」

市場調査?

ターゲット層?

顧客ニーズ?

知らん。和が大事だ。

気がつけば、事業所の自主製品に桜、麻の葉、青海波などが増殖していく。

本人は満足そうである。

休憩時間に飲むお茶は、もちろん伊右衛門。

なぜか綾鷹ではない。

伊右衛門なのである。

そんな倭人にも弱点がある。

飽きる。

あれほど愛していた和柄の小物が、ある日を境に少しずつ姿を消していく。

携帯の待ち受けも変わる。

自主製品の新作にも和柄が登場しなくなる。

そして数か月後――

まるで何事もなかったかのように、普通の職員へ戻っている。

しかし安心してはいけない。

何かのきっかけで再び桜柄の小物を手にした瞬間、

倭人の血が目を覚ます可能性がある。

ちなみに私も一時期、和柄が大好きでした。

伊右衛門も好きでした。

……はい、私です。


福祉の現場には、今日もいろんな職員がいる。

妖精さんが場を明るくし、

森の魔女が請求を守り、

倭人が頼まれてもいないのに和柄を持ち込む。

得意なことも、苦手なことも、妙なこだわりも人それぞれ。

そんな人たちが集まって、今日も福祉の現場はなんとなく回っている。

そして、この職員図鑑を書きながら改めて思った。

職員を分類して遊んでいる私自身が、

たぶん一番変な職員だったのかもしれない。

……ということで、職員図鑑 Vol.2。

今度こそ無事完結。

Vol.3があるかどうかは――

知らん。

その時の気分が大事だ。

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深夜の職員図鑑①

私の名前は川内崇浩。
今月は楽勝のはずが、緊急案件が大量に重なり、死にそうな相談支援専門員だ。

なぜかこういうのは重なるのが世の常。
早いところ平穏な日々に戻りたいものだ。

……ということで、今夜は息抜きに「職員図鑑」を書いてみた。
現場で出会った、どこか愛すべき“キャラの濃い職員たち”を紹介しよう。


🧭No.1 異世界転生職員

ほかの法人から転職してきた職員。
異世界(前の法人)の知識を携え、無双したがるタイプ。

口癖は

「前の法人では~」
「ここの職場はぬるいですね」

その姿はまさに――
組織を抜け出し、正義のために刃を振るうダークヒーロー。

時折遠い目をして、こうつぶやく。

「あの戦場を経験してほしくない。辛い目にあうのは、私一人で充分だ……」

……いや、あなたの支援が荒いだけですから💦
ここのルールに従ってください💦
というか、そんなに前の法人が恋しいなら、帰ってください💦

(心の声)


⚔No.2 俺TUEEEEE職員

障害のある人を支援していると、ふと自分がひとかどの人物になったような気がしてくる。
それは誰しも一度は通る道。

……が、中には完全に覚醒してしまう職員もいる。

彼らの姿はまるで、小学生相手におらつく中学生。
謎の自信を身にまとい、現場を支配しようとする。

「俺がやれば落ち着くんですよ」

たぶん、なろう小説好き。
(ちなみに私も嫌いじゃない。)


🚐No.3 ガーディアン職員

なぜかどの事業所にも一人は存在する武闘派。
車の運転がうまく、軽整備もできる。

緊急対応のときは頼れる存在で、送迎を任されることが多い。
現場では絶大な信頼を得ており、周囲の職員から人望も厚い。

そのため、自然と腰ぎんちゃくが生まれる。

……はい、私、腰ぎんちゃくやってました。

ただし、ガーディアンが2体配置されると職場の空気は一変。

「どっちに頼もう……」
と、職員たちが微妙な緊張感に包まれる。


🐉No.4 劉備玄徳

人望が厚く、誰からも好かれ、何を任せても平均以上の成果を残す。
ガーディアンとの相性も抜群で、次期管理者候補。

まさしく中庸の中の中庸。
組織の安定を体現する存在。

……ただし、嫉妬もされやすい。

「あいつはうまく取り入ってるだけだ」
「上には気に入られてるけど、現場ではどうかな」

――はい、言ってました。
反省してます。


福祉の現場には、今日もいろんなタイプの職員がいる。
正義感の人も、職人気質の人も、そして時々“異世界からの転生者”も。

だけど結局のところ、みんな利用者さんの幸せを願っている――
……たぶん。


💬次回予告:
「職員図鑑 Vol.2」
妖精さん・森の魔女・請求の魔導士 編
(近日公開予定)

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ちむ夜話 第一夜

私の名前は川内崇浩

コンディションが非常に悪いなか緊急案件を複数件対応中の満身創痍の支援員だ

ただ今月は過去最高収入となるのでそれはそれで達成感がある

さて、今夜肩慣らしにこんな話を書いてみようと思う。

ちむ夜話 第一夜 消えた支援者F

この業界には、得体の知れない人間が職員として紛れ込むことがある。
福祉は人を支える場所であると同時に、働く場を失った者が身を寄せる場でもあるからだ。

Fという支援者も、そのひとりだった。
彼は一人の利用者に取り憑かれたように肩入れをした。
差し入れから始まり、映画や食事へと連れ出し、やがて「わが子にしたい」とまで口にした。

周囲が止めようとすればするほど、Fは声を荒らげた。
「どうして分からないんだ。あの人は俺を必要としている。
お前らが冷たいだけだ。だから福祉は底辺なんだ。」

利用者の心にも亀裂が走った。
「Fさんはしてくれるのに、他の支援者は何もしてくれない」
不満は広がり、支援の輪はじわじわと崩れていった。

だが、私たちの仕事は魚を与えることではない。
釣る術を共に学ぶことだ。
そのことをFは、どうしても理解できなかった。

やがて上司が静かに告げた。
「それは越えてはならない一線だ」

その言葉にFは怒り狂った。
「俺は元官僚だ。法律のプロだ。お前らなど足元にも及ばない」
彼は突然、奇妙な経歴を語り始め、条文を唱えるように並べ、己の正しさを証明しようとした。

それは本当の記憶か、それとも虚勢か。はたまた願望か・・・
誰にも確かめようはなかった。

その後、Fはふっと姿を消した。
だが夜になると――。
遠くの闇から、今もなお「俺は正しい、俺は選ばれた」とぶつぶつ繰り返す声が聞こえるという。

それを耳にした支援者は皆、口を閉ざし、二度とその話をしなくなる。

この話が事実かどうかは分からない。
ただひとつ言えるのは――福祉の現場にも、人知を超えた怪異が棲んでいるということだ。

―― 出典:福祉怪奇譚 奇々怪々

いかがだっただろうか、誰の心の中にもFは住んでいる。

今夜、貴方の耳にFの声が聞こえるかもしれない・・・

それでは今夜はこの辺で。

お休みの間悪魔に体を乗っ取られぬようお気をつけて・・・・

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相談支援事業所を設立してみよう②

私の名前は川内崇浩。夏バテ気味の中年男性だ。

今夜は書類の書き方について説明しようと思う。

実際の書類は、川崎市の場合、らくらく神奈川から入手が可能だ。

https://shougai.rakuraku.or.jp/search-library/lower-3-3.html?topid=3&id=99

興味があったら実際ダウンロードして実際見てみるのも悪くはないだろう。

よく躓くところとして、代表的なものを複数回に分けてピックアップしていこうと思う。

今回は様式第一号。一番初めのページになるのだがここには初見殺しの罠が待っている。

住所は定款通りに記入する。例えば3丁目6番地だった場合、いつもの癖で川崎市多摩区〇〇3-6 と書くとやり直しになる。

定款と同じく、そして数字は全角で!

何度でもいうが、数字は全角!

しつこいようだが、数字は全角!

油断すると半角で打ってしまっている事が多い。

特にハイフンは油断すると半角になってしまう。

マイナスと打って全角で-を出した方が良いだろう。

ろくちょうめと打って変換すると6丁目になってしまう。定款をよく見て

6丁目が六丁目かもしれない。

正直これでやり直しを食らうのは本当に時間の無駄だ。

・・・私はくらった。

これから立ち上げる人は重々気を付けてほしい。

今回は

数字は全角!ハイフンには気を付けろ!定款の住所は絶対!

とにかくこれを覚えてほしい。

余談になるが、持っていなければ強度行動障害養成研修は取っておいた方がいいだろう。

これはオンラインで簡単に取れる。検索すると結構出てくるので持っていなければ早めにとっておくことをお勧めする。これを取ると加算が付く。細かい説明は省くが全体的にもらえるので例えば30件モニタリングをすれば30件分加算が付く。

それと口座開設の際、会社のHPも求められる。私の場合はXサーバーを契約して独自ドメインの取得やワードプレスを使ってHPを作った。別段、Gmailやよくある携帯アプリを使ったHP作成でも十分ではあるが、折角だから少し勉強してXサーバーに挑戦してみるのもまた面白いだろう。特に独自ドメインはあると会社感が増す。独自ドメインに関しては有料であるがGSuiteでも取得が可能だ。これを使うのも手だろう。

暇があったらXサーバーについても触れていこうと思う。

では今夜はこの辺で・・・

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相談支援事業所を設立してみよう①

私の名前は川内崇浩。
加算に関する資格の応募が二つとも通って、小躍りしている中年男性だ。
今夜は会社の設立について触れていきたいと思う。

この業界を始めるにあたり、法人格が必要なのは以前も触れた通り。
今回は、てっとり早く法人格が得られる「合同会社」について話していく。


合同会社の魅力

なんといっても設立費用が安い。そして一人で作れる。これに尽きる。
もちろん、資金調達面では株式のように株を発行できないため融資が受けにくく、上場もできないというデメリットはある。
だが、小規模でやるならそこまで気にしなくてもいいだろう。
今後さらに規模を大きくするなら、その時に株式へ移行すればいい。

NPOや一般社団法人という選択肢もあるが、私に大きな影響を与えた社長の
「福祉っぽいのって、なんかダサいじゃん?」
この一言に感銘を受け、そちらは検討していない。
興味があるなら調べてみてもいいだろう。

決算公告が不要なのも合同会社のありがたい点だ。


設立書類は代行がおすすめ

設立に必要な書類作成は…正直、代行業者に頼むのが賢明だ。
私も実際に利用している。だいたい10万円もあればおつりがくる。
ネットで検索し、口コミを確認しながら選べば大きな失敗はないはずだ。

ここで「定款」というワードが出てくる。
事業目的をここに記載するのだが、文言を間違えると大変だ。
必ず役所に確認すること。訂正には法務局への申請が必要で、手数料が最低3万円。
代行に頼むと10万円はかかる。

私のおすすめは「障害者計画相談」と「障害児計画相談」を同時に入れること。
私は後から障害児計画相談を追加し、二度手間になった経験がある。

創業時は信頼ゼロからのスタート。えり好みしている余裕はあまりない。


資本金と創業融資

資本金は100万円用意できるのが理想だ。
なぜなら融資の審査で有利になり、資金繰りも安定しやすいからだ。

資金調達については、私は自己資本100%でやったので利用していないが、創業融資制度(日本政策金融公庫など)を活用する方法もある。
無担保・無保証での融資枠もあり、自己資金が少ない場合は検討の余地があるだろう。

私の場合、本当に初めは信用も知名度もなく、半年で得た収入は3万円程度だった。
安定した収入が入るまでは最低でも1年はかかると覚悟しておいた方がいい。


口座開設の現実

まず、みずほや住友などのメガバンクは難しいと思っていい。
地方銀行でも苦戦するはずだ。
狙うべきは信用金庫かネット銀行。特にSBIはおすすめだ。
資本金1万円でも口座が作れたので、100万円あれば余裕だろう。


次のステップ

法人格を取得したら、川崎市の障害者施設指導課に電話し、面談のアポを取る。
そこから書類作成がスタートだ。
順番は電話が先でもいいが、法人格を先に取っておくと動きがスムーズ。
もちろん同時進行でも構わない。

面談では、なぜ設立したいのかを色々と聞かれる。
よほどの失敗をしなければ問題はないだろう。


では次回、「書類作成編」でお会いしよう。
今夜はこの辺で…。